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なるほど?

X: あなたの属する宗教団体、治安維持法下で弾圧されたのに、なぜ共謀罪支持?
Y: そりゃあんた、ウチはこれからもずっと永劫、久遠に体制側にいるんだから。

*

あきれた夫人: 今俄然注目されて、戸惑っているんです。
X: そりゃ注目されるに決まってるでしょ。
あきれた夫人:えー、なんで?私ウルトラ右翼学校の教育方針を賛美し、名誉校長に
  なって、その翌日だかその学園が猛スピードで認可相当になり、土地取得で優遇された
  だけじゃないですか。

*

Y: その人物はデブだから心臓発作で突然死したキム・チョルだ。暗殺なんてデマだ!
X: 息子さんが殺されたって声明を出しましたよ。
Y: 論理は一貫している。自分でキム・チョルと言ってたんだからキム・チョルだ。
 そうに決まっチョル。

*

Y: 嘘ばっかり言うから、特定のメディアは排除だ。あいつらいつもAのことを反Aと言う。
X: じゃあ、Aとだけ書いていればいいと。
Y: そうだ。俺が実際当選したのに、あいつら直前まで落選確実って言ってたろ。
X: そうですね。あなたが当選確実だって書いていたら違う結果になっていたのにね。


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蹉跌集め -35- [小説]

35

「私もMNEMOさんのトーホグマンを読むべきですね。
ケンスキーさんが相当読み込んでいるって言ってました。なんだか現実と虚構との
綯い交ぜぶりがすさまじくって、どういう小説だかっていわく形容しがたいって。」

悠奈が言った。

「プフフッ。」

藤熊が噴き出した。

「あんな小説、今までないよね、確かに。入れ子構造とかもあったり、
なんだかもう突き抜けちゃってる。」

「あー。突き抜けてるって、いい形容ですね。まだ実際に読んでませんけど。」

「うん、悠奈ちゃんなら相当理解できんじゃないかな、あいつの世界。
ちょっと高踏的な、ペダンティックなところもあるけどねー。」

「ペダンティック、ですか。それって嫌ですよね。」

「まあ、その辺り、もうあいつも歳なんで、弁えているけどね。
衒学的なことをもギャグにしちゃうっていうか。」

「なるほど。」

悠奈は注文したアール・グレイを初めて口に含んだ。

「それができない人は滑稽ですよね。」

「え?」

「藤熊さんー」

「は、はい。」

「藤熊さんとのご縁、すでに私は深いものと感じていて、その上でお聞きします。」

藤熊は脚を組み直し、悠奈を見つめて、

「はい、なんでしょうか。」

「私の恋って、どうしてこう儚いんでしょうね。」

悠奈はそう言ってまたアール・グレイを口にした。

「あらま・・・。光君とのこと?」

「それもありますけれど。」

「まだあんの?あ、えーと、風邪薬大量に飲んだっていう・・・。」

「それもありますけど。」

「ええ〜ッ!まだあんの?」

「あたし、木野先生に恋したんです。」

「おいおい、悠奈ちゃん、そりゃあちょっとー」

「木野先生、あたしと一緒にいたいのだけれど、それは無理だから、先生の魂を
受け継いだ人間が必ず現れるからって言ってくださって。」

「いや、絶句だね、そりゃ、って喋ってるけど。で、現れたの?」

「そう思ったんですけれど・・・。」

「ふーん。違っちゃったのね。」

藤熊はコーヒーのお代わりを注文する。

「ごめん、悠奈ちゃん、木野先生、その男がいつ現れるとかって言ったの?」

「それは言っていません・・・あ、そっか!」

悠奈は背筋をピンと伸ばし、目をカッと見開いた。

「いつのことかなんて一言も言ってらっしゃらなかったんだわ!
あたしが勝手に予感したりしたんだわ!

でもその人、ちゃんと因縁があったんです、木野先生とも、私の先祖とも!」

「まさに<きの>せいだった?」

「やめてください、藤熊さんまで、そんなダジャレ!」

藤熊は引いてしまう。

「悠奈ちゃん、そんな、僕からダジャレをとったら何にも残らない!」

悠奈にはまったくウケない。

「ペダンティックなダジャレほど鼻に付くことはないんです。
藤熊さんまでそんなダジャレを言われたら衒学二重奏です。」

「悠奈ちゃん、僕なんかまだまだだよ、MNEMOこそそういうのの大家だ。
ソリストですよ。いっつも独りで吹いてる。」

「ああん!もっとロマンティックでシリアスな展開になると思っていたのに!」

「それは悠奈ちゃんを動かしている者がシッチャカメッチャカなんだよ。」

「誰ですか、その人って。」

「それは言わせないでよ。」

ルミネの喫茶店の片隅・・・
すさまじい会話が展開されていた。



一方十三は春休みに入って暇にしていた。
また悠奈の歌を聴いて、聴き終わってはボンヤリし、またプレイバックし、
合間にパソコンのメール着信を確認した。

むろん、悠奈からの返事はない。
十三は自分の送ったメールを読み返す。

「やりすぎ、書きすぎだ!」

後悔の念がすさまじく湧いてくる。もう取り返しがつかない。
一体自分に何が起こったのか。こんな衒学的で、言葉遊びー それもそうとう下等なー
満載の文を普段書くような自分ではない。ペダンティックな自分は、
尊敬するジョイスと、ジョイスとジョイスティックくらいの差がある。

「こんなんじゃユリシーズならぬ<ムリ>シーズだ。」

そう独りごちて、またそのシャレのくだらなさに自家中毒になりそうになった。

「おかしい、おかしい!俺じゃないみたいだ・・・それほど悠奈にハマったと
いうことか!」

そんなことを考えている裡に、外の春爛漫の風情と暖かさで、机に突っ伏したまま
眠りについてしまった。

十三は<こんな夢をみた>。

小日向の切支丹坂を彼は悠奈の歌を聴きながら夜の散歩をしていた。
すると切支丹殉教者と思われる粗末な着物を血だらけにした男が現れ、

「13ごたっとていう不吉な名を持つ者よ、わしは有馬晴信さまの御治世で洗礼を
受けた肥前日野江の切支丹ばい。むろん転ばず殉教したっとたい。
これ、十三、十二に名を改めれ、そして「じゅうじ」と読め。
十字=ロザリオに通じ、一挙にお前は祝福を受ける身になるじゃろう。
12こそ『十二使徒』というように、耶蘇教にはふさわしか。
一番弟子のペテロさまのことなどギャグにしおってからに、このバカモンがぁ。
お前こそ石もて打たれるんじゃけんの。

・・・お前が惚れた女も12にさまざま絡むのじゃろう。
龜井十二、よか名前たい。ここは<1つ引け>。」

十三はその話の内容、そして不完全なとってつけたような島原弁に戦慄し、
「うわー」っと叫びながら坂を下っていくが、そのとき悠奈の歌が突然途切れ、
違う音声が入ってくる。

「Fool, Fool!」

それはすさまじい音量の節のついた3度のハモりの2声だった。
十三は「ギャーッ!」と叫んでイヤフォンを投げ捨てる。

・・・そのとき、十三は目を覚ます。

「ああ、あのときから、俺はおかしくなったんだ!」


<つづく>




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蹉跌集め -34- [小説]

34

「ま、電話でもちょっと話したけどねー」

昼の午後1時過ぎ、新宿ルミネの喫茶店で藤熊が話を切り出した。
悠奈は結局酒飲み付きの話し合いは避けたくなったのだ。
悠奈は疲れた表情をしている。

「ホムラーに野津田っていうA&Rの部長がいるんだけど、これがまあ、俺の後輩でね、
ヒラのときから融通利かないヤツでさ。あんまり悪口は言いたくないんだけど。」

悠奈はちょっと頷いただけで黙っている。

「そいつにちゃんと言っといたからね、Twelveは英語のままやるって。分かりました、
変わらず契約したいのでよろしくって伝えてくれって言ってます。」

「藤熊さんー」

悠奈が虚ろな目をして呼び掛けた。

「うん?」

「MNEMOさんも日本語・英語問題で悩んだんですか?」

「ああー」

藤熊は座り直して、背筋をまっすぐにした。

「悩んだね。僕も何度も悩んだしね、クライアントの日本語要求に。
でも、EUROYは最初っから世界進出宣言してたし、それは僕の意向でもあったから、
できるだけ譲歩しない姿勢をとったよ。」

「そうですか。」

悠奈は虚ろな目のまま、力なく応えた。

「ロボット・アニメのOPやED聴きましたし、YouTubeにあるCold Lineとか、
The Realm of Athenaも聴きました。」

「そっか。どうだった?」

「いいですよねぇ。で、海外に広がったとは云え、アニメ・ファンと重なるんですよね。」

「まあね。それだってすごいことだけど。Cold Lineはね、サントリーのカクテルの
CMに使われたんだけど、国内でもそれなり評判になって、それで僕もあらあらって
言っているうちにイタリアで発売されててさ、2万売れたって、プロモなしで。」

「そうなんですか。」

「そこがね、あいつらが世界進出してヒットも出せたろうって僕が言う根拠なんだ。
アメリカとイギリスからもオファーがあったんだよ。」

「すごい!」

「でもね・・・。」

「MNEMOさんですか?」

「わかる?あいつが『敵前逃亡カッコby MNEMO』しちゃった。EUROY結成して半年
もたなかった。」

「悩まれたんですね。」

「うん。まあ、人間関係も少しはあったろうけど、なにしろ夢だった世界進出を
目の前にしてなんと怖気付いちゃったって。Lyricistとしての限界ッ、ってね。
千代の富士みたいなこと言って。」

「はい?」

「いや、ゴメン。世界レベルの詩が書けない、もうストックないって。」

「苦しかったでしょうね。」

「で、あいつはラッキーにも1995年、ホムラーから再デビューすんだわ。
こんときも和洋折衷だったね。僕はset you freeしてやりましょうって言いたかった
けどね。あ、こんときも僕が絡んだんだ。一緒にロンドン行って、ミックスしたり。
園畠社長っていうプロダクションの社長のすばらしいpatronageがあってね。
あいつは恵まれてた。けど、ホムラーの1レーベルにいたんだけど、そこが2年で
つぶされちゃってね。長い目でっていうことにならなくなって、終わっちゃった。
もちろんそれのせいばかりじゃないけれど。1回目は自分が逃亡、2回目は
梯子を外されちゃったんだ。不完全燃焼2連続さ。」

「じゃあ、The Realm of Athenaは?」

「これはまあ、話せば長くなるんだけど。なにしろEUROYの大ファンだったアニメ制作
会社の社長がとりなしてくれてね。HenryっていうEUROYのバイオリンやキーボードを
担当し、作曲・編曲もできる男とMNEMOでブレーンストーミングして作って、
そしてHalとCristaが渾身のプレーを重ねて完成したんだ。もうみんな壮年も
いいところになっていたけど、パワフルだったよ、うん。」

「そうだったんですか。MNEMOさんとかは、音楽でずっと糊口を凌げたわけでは
ないんですよね?」

「うん。あいつは英語教えてたね、塾で。今もか。Skypeで。」

「MNEMOさんも藤熊さんも狛江なのはー」

「偶然なんだ。示し合わせたわけじゃないの。」

「やっぱりなにかあるんですね、藤熊さんとMNEMOさん。」

「あいつが言うには、僕の実家がね、二十数代続く桐生の神社の神官家で、
その二十数代前っていうのは戦国末期に当たって、それは伊達政宗に會津の蘆名家が
滅ぼされた時と符合する、と。で、その蘆名の分家に藤熊ないしは金上という
今は新潟県の津川というところの城主がいたんだけど、その藤熊の残党が桐生の
山奥に逃れてきたのだ、って言うんだよ。會津っていうのは、MNEMOの故郷ね。
そこで私と藤熊さんはつながるんですよ、なんて。確かにね、ウチの神社の創建は
ちょうど蘆名が滅亡する年とピッタリなんだ。會津から桐生は、日光・二荒山を
経由して、それほど離れていないのね。」

「MNEMOさん説は正しいですよ、きっと。」

「そう思う?」

「ええ。」

「でね、悠奈ちゃんー MNEMOの本名は根本なんだけどね、
ウチの神社の名前が根本神社なんだ。」

悠奈は目を閉じてゆっくりと息を吐いた。


<つづく>




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浩美さんの「試訳」届く

私もとうとう花粉症にかかったのかもしれないと思う今日この頃。

うれしいメールをいただきました。
FMとやま様で2年(1996-1997)番組をもたせていただいて以来の愛聴者にして友人の
「小矢部の浩美」さんから富山弁(越中弁)のご教授をいただいたのです。

以下引用(註は私)ー

*
すみません、Mooさんの対応早かったですね(笑)
私もちょっとお母さんになってみました(笑)

(第21話の部分)

『誰にも会いたない言うとるがいちゃ』
『悠奈さんやらいう人は…』
『来んように言うといて』
『何おこっかわからんから…』
こんな感じです。

27話の部分は…

『バンドの人にちゃ会わんいうて言うたやろ。』
『あんた、やめてま、まだ寝とんがやから!』
『なん、いいちゃ、母さん、ちょっ<こ>こいつと話してくっから。』
『でも、幸嗣、この人らちに傷つけられたがやろ?』
『せやから落とし前つけてこんなんがやぜ!』
『か、なん言うとるがけ!』
または『あんた、なん言うとるがけ!』

ネイティヴの黒部訛りははっきりわかりませんがほぼこんな感じです(笑)
もしかしたら実際はもう少し浜言葉強めかも。
特に黒部で育った幸嗣くんなら、氷見訛りはあまり出ないかもしれませんね。

*

なんだか溜息が出ます。
なんて豊かなんでしょうね。
富山市の中央部ご出身のMooさんの「訳」、
西の高岡に近いところご出身の義理の息子さんによる「訳」、
そして富山最西端と言える小矢部の浩美さんの「訳」・・・
お三人がお三人とも同県ながら東過ぎる幸嗣のふるさと黒部のことを踏まえつつ、
その母親が氷見(能登半島の付け根、高岡市の北)出身であることも当然考慮されての
「訳」を考えてくださった。そして微妙に三者三様に違う!

幸嗣の母がもし私の故郷(會津の最西(および北)端)出身なら、

21話のは、

「誰にも会いたグねぇっつってんだガらシ。」
「オラ(or あだしは)幸嗣の母だげんじょも、悠奈さんつぅ人は一緒に来てんのガい。」
「その人だゲは絶対に来ねように言(ゆ)って(くなんしょ)。
何起ゴっか分ガんねガらナイ。」

27話のは、

「バンドの人には会わねっつてだべ(or び)した!」
「(ちょっと)おめ、困っつまぁ(べ<or び>した)、まだ寝でんだガらシ!」
「いーガら、母ちゃん、ちょっとこれど話してくっから。」
「んでも、幸嗣、この人だぢに傷つけらっちゃだべ(or び)した。」
「んだガら、落どし前つけでくんのえ。」
「んんな!」

富山と會津は直接につながっていません。
會津人が富山に行くなら、同県のいわきより近い新潟を経由します。
クルマなら新潟は市内、またはその手前の新津や新発田などで左折(南下)します。
會津の物産が富山に行くことは滅多にないでしょうが、その逆、
富山から會津へは入りました。薬ですね。薬売りさんが来てくれました。
チビだった頃、この薬売りさんが来てくれるのが楽しみでした。
綺麗な紙風船をくれたからです。

ただ、持ってきてくださる「ケロリン」という鎮痛剤の箱のイラストは不気味でした。
なんだか学校にある人体模型の顔と酷似していて、怖かった。(笑)

なにしろ越中富山のことばと會津のことば、これほど違うんですね。
同じ雪国どうし、距離としても驚くほどでもないのに、ことばは驚くほど違う。

神は細部に宿る。



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