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小説より荒唐無稽な話ばっかりで・・・



Stand Up / Taboo



しかし・・・

病床で(ちょっと大袈裟ながら)いろいろ見聞きしていると、世の中おかしいこと
ありすぎで、おかしなことアリスぎワンダーランド、いや、ワンダーワールドの
住民に勝手にさせられている不幸を思う。

正男さん暗殺、トランプの相変わらずの<病気>ぶり (Stand up for the North
American earth!)、プーチンの好き勝手やり放題、党勢回復の切り札のはずだった
蓮舫さんのリーダーシップの欠如(もともとないんだが)、そしてなにしろ
「安倍晋三記念小学院」の豊中国有地超廉価購入って、どないなってんねってんねや。
これで責任回避できたら、ほんま、当事者たちは教育勅語の精神に悖りまっせ。
世も末や。

*

昨日は後半コマ、30分短縮ながらがんばってやりました。
受動態と現在完了、どっちも「p.p.(過去分詞)」が重要でしてね。
生徒たちにお腹を壊したことは言っていたので、「このタイミングでp.p.って言葉を
いっぱい使う授業をする私はお腹ピーピー」って自嘲しました。

その受動態のことー
「by+動作主」が必ずしもいつも言われるわけではないという点について、
ちょうど1週間前、この時間の生徒たち(中2)の授業の真っ只中で
「金正男氏殺害さる」というYahoo!のニュース・メール速報が入ったわけで、
「もしそれが英語だったら、Mr. Kim Jong-nam was killed(ただしニュースの
見出しでは、受動態のbe動詞は普通省略されます)だったんだよ。だって、
誰によってかは不明だったし、なにしろ正男さんが殺されたことがメインだったから」
などと殺伐な例文を示したりしました。

*

いやあ、しかしNHKの朝のニュース、安倍記念小の国有地払い下げ問題に一切
触れませんなー。ああ。



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Any choice to make

夕鶴の行くて無限の一夜来る

腹痛が間歇的に来て、まことに尾籠な話ながら、ほぼ毒素を出しきったようです。
授業も順延、ただただ横になっていました。
ずっと聴いていたのはー そしてそのまま眠りについてしまったのはー
小林秀雄の本居宣長についての講演、その関連で釈迢空(折口信夫)についての
お弟子さんによる講演などでした。

聴いている裡に口をついて出てきたのが冒頭の一句。
釈迢空なら短歌であるべきですが、七七で「だからどうした」を歌わないのがいいと
思うのです。

「つう」は自分の羽を布に織り込んでいるところを見られ、また自分がツルであることを
知られてしまった。約束を破った「与ひょう」のもとを去るのでした。
私がチビスケの頃、この一見わかりやすい筋の戯曲を見て(読んで?)感じたのは。
欲深い人間の罪深さでしたし、それはまったく当たり前の感想でした。

年を経て、老境に近づき思うのは、つうはそれでも、与ひょうを愛しているなら、
「夕鶴の行くては無限なのだからー」ということです。
Otherwiseがあるだろう、ということです。

一体、どういう選択が幸せなのでしょう。
いや、どんな選択がより幸福度では優るのでしょう。

「catch-22」という英語があり、どっちを選んでも勝算ない状況ということですが、
それでも、「勝算」という言葉に問題はあるにせよ、その優劣はあると私には思えて
しまう。むろんつうを裏切ったことで与ひょうへの愛情が冷めてしまったならそれはそれ、
断然彼のもとを去るべきでしょう。

問題は、つうがまさに身を削ってまで与ひょうのために尽くしたその愛情は、
織っているところを見てはならぬという約束を与ひょうが破ったことで帳消しになって
しまうほどのことだったのか、ということです。

つうが、夕鶴が、たとえば太陽を追って西の空へ飛び立つ。
そのときつうには、傷ついた体で飛行し続けるか、与ひょうの悔恨を信じて舞い戻るかと
いう二者択一があるようで、しかし、まずは翼を休め、どうすべきかをゆっくりと
考えるという選択肢だってあるはずです。どんな「行くて」もあるはずなのです。

・・・そんなことを考えていました。



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いやあ、まいった

横になっているばかりだからなのか、ひどい腰痛、関節痛。
食欲は出ず。
ただし、リンゴおいしい。

使い物になりません。


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私もぼろぼろ

いやはや・・・。

昨夜授業を終えて、味噌ラーメンを作って食べたのですが、
前々日に炒めておいた具がどうやら腐っていたようで、1時間もしない裡に
猛烈な吐き気、脱水症状。

なのに決定的なpukeがなく(失礼!)、間歇的に起こる脱水症状でもうボロボロ。

だいたい24時間が経ち、その間は水を少しと、オレンジジュースだけ。

また痩せました。(笑)

今はなんとか凌げるようになりました。



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蹉跌集め -13- [小説]

13

「光くんがまず中学の頃に『いろをし房』と同調してしまったのよね。」

悠奈は言った。

「霊格高いご老人は、長く東大の印度哲学科で教えていらしたそうよ。
定年退官しても、文京区小日向に住んでらしたって。小日向から本郷へ毎日歩いて
通っていらしたって。でも、どういうご縁か、多摩川のほとりで暮らすことを
望むようになって、いろいろそのほとりの街を歩いたけれど、
万葉集の『多摩川にさらすてづくりさらさらに何そこの児のここだかなしき』の
歌碑を狛江に見つけ、感激して狛江を選んだのだとか。

ご老人は、『お嬢さん、あなたには今あるぼろぼろがついています』って。
その乞食僧は、白拍子の息子で、名の通りサンスクリット語を研究し、仏典の漢訳に
よらない解釈を試みたぼろぼろだった。母親譲りで実に音楽的な人だった。
そのぼろぼろ、あなたに憧れたのでしょうね、って。

そしてー
大丈夫、お嬢さん。変な結末にはならないから、って。

私は徒然草が好きだったから、きっとあの二人のぼろぼろのことだって思ったわ。」

「さすがは悠奈だね。」

芳樹が褒めた。

「それにねー」

悠奈が続けた。

「私の実家は西新宿、昔で言う角筈十二社なのね。」

「え。あの熊野神社の?」

「そう。中野長者鈴木九郎が室町期に創建したの。寺は曹洞宗で、成願寺、
私が今住んでいる中野坂上のマンションの斜向かいでね。この角筈っていうのは、
修行者の持つ杖のことで、鈴木九郎が奥州で採れた黄金の精錬でノウハウを
持つ山伏たちを招き、さらに自分は紀州の神官の家柄だから、熊野様という
宗教施設も建てたのよ。」

「ああ、それ、MNEMOっていう老ロッカーのブログで読んだことがある。」

ケンスキーが少し興奮して言った。

「この人、80年代EUROXってバンドでちょっと売れたのにすぐ辞めた人でさ。
頭でっかちで、変なことばっかブログに書いてんだけどね。
LOST CANVASのOPやってんの聞いてさ、なにこのバンドって思ったら、
80年代デビューした日本人バンドだってネット検索して分かってさ、
そんでリードヴォーカルで歌詞を書いたMNEMOっていう人にたどり着いたんだ。
『トーホグマン』っていう小説、ブログで書いててさ、鈴木九郎、娘の小笹だっけー」

「やめて!濫りに小笹さんの名を口にしてはいけないの!」

悠奈が怒気鋭く叫んだ。
ケンスキーはキョトンとした。

「私はとにかくー」

悠奈が気を取り直して言った。

「中世の山伏やぼろぼろとなにかしらつながってしまうの。
そういう人たちの中には、吟遊詩人のような者もいた。私は奈良時代より前から
巡遊伶人がこの国にもいたことを知って感激したの。白拍子も、容姿優れた歌うたい、
そして踊り子でしょう。巫女に通じる。」

男四人は悠奈の巫女性を昔から感じ取っていたのを改めて思い出していた。

「ご老人にそう言われて、私は次の日あらためて徒然草第百十五段を読んだわ。
そして嫌な予感がした。それでもご老人が変な結末にはならないって言って
らしたから、私はそれを信じてー。」

ここで悠奈は感極まって泣いたー
こんなことが本当にあるんだと。
こうして自分たちを動かしている因縁というものの物凄さにいよいよ怖くなり、
またなぜか一抹のうれしさを感じて泣いた。


<つづく>




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蹉跌集め -12- [小説]

12

「それは違うわ!」

突然女の声がした。

「ああ、悠奈だな、悠奈!」

周平がいつの間にか傍に立っていた悠奈を見て叫んだ。
光はまたも肩を強張らせ、さらに震え出した。

「光くん、分かっているんでしょう。」

悠奈が問い詰めるように言った。

「私こそ『しら梵字』の魂を宿し、あなたは『いろをし房』の魂を宿すこと。」

「なんだ、それ。」

ケンスキーが間抜けな声を上げた。

「そっか!徒然草に書かれたエピソードに出てくる、確か、二人の<ぼろぼろ>だ!」

国文科ではないにせよ、文学部歴史学科を出た芳樹が震えながら言った。

「俺はここと同じ区の、多摩丘陵に在る大学に通っていたから、このエピソードは
憶えていた。<ぼろぼろ>という後の虚無僧の原型というべき人たちが、
中世に登場した。吉田兼好はその<ぼろぼろ>の宿坊、修行場が在ったこの宿河原で、
『いろをし房』と『しら梵字』の仇討ちのようすを書いて、共に相果てた二人の
潔さを褒め称えているんだ。」

「その通りよ。」

悠奈が辺りの空気と同じような冷たい声で応えた。

「光くん、幸嗣先輩が『しら梵字』ではないでしょ。それを今、あなたはここ、
正にその仇討ちが行われた場所で確かめたはずよ。私こそがその<ぼろぼろ>の
魂を宿していることを。」

「しかしな、悠奈ー」

光が正気を取り戻したように冷静な声で言った。

「『しら梵字』の、『いろをし房』に殺された師匠の魂が幸嗣にー」

「そう、そうね。」

悠奈が光の言を遮るように言った。

「私もそのことをさとったのはつい最近よ。あの夜、光くんの狛江のアパートへ
行った時・・・そのとき幸嗣先輩も来たわけだけれど・・・
私、光くんが寝入ってから多摩川の土手へ出たの、いい空気を吸いに。
対岸は宿河原、まさにここよ。

オリオンがもう西の空に沈もうとしていた。『東の空は』って視線を左に移すと、
土手道の川下側から恰幅のいいご老人が近づいてきて。それはもう、暗い中なのに、
お顔が照り輝いているのよ。思わずお辞儀して、『今晩は』って言った。
霊格の高い方だって、あっという間に分かったし。

『お嬢さん』って、その方が私に話しかけた。『凄まじい法力による導きだね』って。
『萩生まれで、広島に移り、そこで家族をことごとく原爆で亡くした私は、
縁有ってこの狛江に住み始めた。しばらくして対岸に妖気を感じるようになってね。
私は元々法華の者、それでも、お念仏でも唱えてあげようかというほど私は仏教諸宗を
分け隔てしない。その妖気を発する者たちー 魂ー に、お題目の方がいいかね、
などと独りごちていたら、二つの魂が巴になってあっと言う間に飛来してね。

徳の高い方、畏れ入るー 我ら宗旨も異なるから、どうかお念仏とお題目、
ひとつずつ唱えてくだされ、ってね。そうしてあげると、その魂は<ぼろぼろ>の
いでたちの人間となって、私の前で跪いてね。

かような霊格の高い方にお祈りをいただき、なにかスッとしました、と。
そう言いつつ、その二人の<ぼろぼろ>は、我らの因縁がこの世の三人の若者に
移ってしまっている、同じ志を持ちつつも、方法論などで対立してしまい、
さらに愛憎絡む三人が、ちょうどそばに来たもので、我らの霊波と同調して
しまったのです、と。』」

「な、なんという話だ!」

芳樹たちは戦慄を抑えられず、立っていられなくなり、しゃがみ込んでしまった。


<つづく>




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蹉跌集め -11- [小説]

11

三人が光の家に着いたのはもう夕暮れ近くだった。
I中学校のすぐ近く、瀟洒な家が県道から登戸寄りに入った路地のすぐ右側に建っていた。
呼び鈴を押すと間もなく母親が出てきて、芳樹が訪問の意図を簡単に話した。

「光は今河原に行っていますよ。」

五十半ばくらいの母親の表情には少し苛立ちが窺えた。

「なんだか突然戻ってきて、何もしないで、中学生くらいまでの習慣が復活しましてね。」

「習慣、ですか。」

芳樹が芝居によく出てくる「念押し疑問」を投げかけた。

「ええ。夕暮れ前に出て行くんです、河原にね。」

「河原・・・。」

「すぐそこですよ。船島稲荷って言う神社が土手下にありますから。その辺りの河原に
いると思いますよ。」

三人はお辞儀をして光の家を後にし、多摩川沿線道路(川崎市主要地方道幸多摩線)を
横断して、土手へ上ると、多摩川側の土手下に木立に隠れるように小さな
神社が在った。三人は下りる道を探しながら、同時に光がいないかとキョロキョロと
見回した。

神社の距離の短い参道に入ると、早春のその日最後の西日が彼らを照射した。
三つ鳥居をくぐって、お稲荷様の社に向かって行く。
日が落ちて一挙に暗くなった。
船島稲荷ー
狐は六体あった。鼻が欠けているものが多く、狐より猿に似ている。
「沓稲荷」とも言われ、足のケガにご利益があると掲示にある。
洪水からも守ってくださる、とも。
三人は歴史好きで、狭い境内ながらもそれぞれ逍遥した。

三人が社の正面まで来て、ケンスキーが左手の河原をふと見ると、人影があった。

「あ、あれ、光じゃね?」

「ほんとだ。」

三人は社に向かってお辞儀をしてから、その人影の方へ歩みを進めた。
すでに相当に暗くなっていて、その人影も近づく三人を意識せねば認められない。
光が声を発している。歌っているのか、それともー。

「光か!」

芳樹が大きな声で呼びかけた。

光はギクッとしたように両肩を強張らせた。そしてゆっくりと声の来た方向へ
顔を向けた。

「光。どうしたんだよ、お前。行方不明になっちゃって。」

周平が言った。

「連絡ぐらいくれよな。」

ケンスキーが畳みかけた。

「俺たちさ、JAPPS、続けてこうぜってお前にも幸嗣にも言いたくて来たんだ。」

光は無言のままだった。

「光、聴いてんのか。」

周平が少し厳しい口調で訊いた。

「いろいろあったろうけど、幸嗣は幸い大事には至らなかったし、な、この経験を
俺たちのこれからの活動に活かしてさー」

「幸嗣と刺し違えなきゃな。」

唐突に光が驚くべき内容の第一声を放った。

「は?刺し違える?なんだよ、それ。」

ケンスキーが呆れて言った。

「俺とあいつは、宿命の仇同士なんだよ!」

光は声を荒げた。

「ア二言ってんだ、おめぇ。バカなこと言ってんじゃねぇぞ。」

周平が千葉訛りで諌めた。

「あいつを連れて来い!ここへ。なんで連れて来なかった!」

三人は暗然たる気持になった。
光は心の病を抱えてしまったのだろうか。


<つづく>




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2017年2月14日の夜

政治家というのは、自分の功名心を捨て、なにしろ国民・市民のためと生きる人の
ことと理解しているけれど、絵空事なのだろうか。
政治家だって人間だ、で話は終わりになってしまうことも無論ありえようし、
実際そんな例は枚挙に暇がない。

德川家康を「大権現様」とするメンタリティーは、戦国時代(大戦争)を終わらせた
人というのは神がかりどころか神であるとするおそらく人類共通のものだろう。

「そう願って余は戦ってきた。殺したくない者も殺してきた。すべては乱世を
終わらせたいという一心であった」と家康が言ったなら、ほぼだれもが頭を垂れ、
「選ばれし者」の苦悩を忖度しただろう。しかし、天皇でも成し遂げられなかった
国内の秩序回復を果たし、家康の満足は功名心の満足であったであろうし、
武力ばかりか権威としても頂点に達して、己の子々孫々が支配者としてずっと君臨する
未来を見据えたとき、この「政治家」の俗物性はいよいよはっきりしたのだ。

そういう時代なんだからしかたがないと勿論言える。
家康が「天下は統一された。さて、ここからは民主制を敷く」などという宣言をできる
はずもなかった時代である。人間(じんかん)のことは儒教、あの世のことは仏教を
基にして、「德川の世」の存続こそ秩序の維持となり、神の前での平等を説くような
耶蘇教などは受け入れ難く、暴力的に排除していくのだ。孫の家光などは、
九州の切支丹・伴天連たちには悪魔の以外の何物でもない。

昨夜中2の子どもたちを教えていると、傍にあったスマートフォンの画面が明るく
なって、「金正男氏殺害される」とYahoo!の速報が入った。

私は勘違いして<あの三代目>のことと思い、絶句した。とうとう独裁者の恐怖政治に
内側から終止符が打たれたのかと思ったのだ。そこですぐに子どもたちに言ったー

「朝鮮半島でエライことが起こったようだよ、みんな。あの北朝鮮の坊っちゃんが
殺されたんだって。政治空白ができてしまい、何が起こるか分からなくなった」と
告げた。「日本にも大きな影響があるかもしれない。」

その後問題をやらせている間に詳報を見て勘違いをさとり、子どもたちに謝った。
それでも、「みんな、これは日本の戦国時代までによく起こったことだ。
権力のために自分の親兄弟まで殺してしまうということだね。そういうのが、
今あの国で起こっているんだ。すさまじいほどの後進性。なのに、そんな国の、
そんな権力者が、核のボタンをいつでも押せるというのだから!」

I hope North-Koreans love their children too

と、Stingの歌の歌詞を変えて唄わざるを得ない。


政治家がもし、敵対したり従わない者なら武士ばかりでなく一向宗徒をも大量殺戮し、
また比叡山を焼き、僧侶はおろかそこにいた女子供まで皆殺しにした信長のように
「人間五十年 下天一昼夜」と分かったようなことを言い、
「だから人生楽しまなきゃ損」などという不埒な思いに至ったら世も末だ。
アメリカ大統領や北朝鮮の第一書記は、本当に自国の民のことを第一に、
いやその民のためにすべてを捧げているだろうか?


大昔、山口じゅんさんのjazz仲間だった作家の故・中島梓さんが、拉致問題に言及し、
拉致被害者はその数奇な運命を嘆くだろうが、凡庸な生活から飛躍した実に
スリリングな人生を送れているという側面もあるのだというようなことを書かれ、
非難されたことがあった。

凡庸な政治家として生きるぐらいなら、ムチャなことをしでかして、どんな結末に
なるであれ楽しんでやろうという<心持ち>に権力者がなってしまったら、
それも核のボタンを押せる立場の権力者がそうなってしまったら、
人類は破滅の道を辿っていくことになってしまう。


懸命に英語の問題にとりくむ中2の子どもたちが、いっそう愛おしくなった。




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What only girls can say

Twitterで<なぜか>最初にfollowerになってくださった方が、
コンスタントに多くの箴言的な、またとてもlyricalなことを囀っておられます。
昨日のtweetのひとつー

If I had to choose between loving you and breathing,
I'd use my last breath to say I love you.

あなたを愛することと息をすることとの二者択一を迫られたなら、
私はあなたを愛していますと言うために最後の息をするわ。

・・・なんという凄絶なことばでしょう。
勝手に女性だと解釈してそう訳していますが。

*

上のようなことばを吐くのを女性だと思ってしまうのはbiasでしょうね。
男性かもしれないとは思いつつ、願いとして(笑)女性であって欲しくなる。
こういう発言も今では微妙にsexistなわけですが。

この方が女性だとして、その感性とそれを表現する言語能力に脱帽しますし
(もちろん男性であってもですが)、こういうことばを吐くのが<大体>女性で
あることのヒト科的傾向に安堵し、またうれしさを覚えます。
私には到底吐けないことばです。

そんなことを思っていると、この方の次の囀りが、

Girls are sensitive, they over think every little thing and care way more
than they should, but that's what makes their love so strong.

女の子は感受性が強くて、小さなこともみな考えすぎて
当然を遥かに超えて気にしてしまうけれど、だからこそ女の子の愛は強いの。

とあって、<安心>しました。
これでこの方はgirlsのひとりであることがほぼ確定的に言えそうです。

しかしまあ、私の「Budweiserを飲もう」tweetになんでこんな方が飛来?
謎は深まるばかり。



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「講」座の帰りに寄りたいがっ

季節は学年末試験の頃、「出るとこガイド」をずっと作っておりました、はい。
特に高3の教科書なんてぇのは、ポイント満載になっちまいましてな、
実にどうも時間がかかってしかたがない。それもCrownなんてぇ高度な教科書は、
実にどうも、そんな文が書けたら英検1級でしょうてぇようなのが多い。
まあ、読んで解釈するだけの力があればいいってぇようなもんですが、
それにしても、英語が不得意と思う生徒にはただただキツイのでありましてー。

この語り調子は、どうも、六代目三遊亭圓生さんのつもりになってのこと、
知らない方には実に怪しからん口調に響いているやもしれませんが・・・。

さてこれからは高1ですでに準一級くらいのむずかしい教科書を使わされている
都立某高校の女子のためにReview Testを作らねばならず、さらに授業でゲス。
いやはや実にどうも、週明けから忙しいこって。

*

三浦九段が復帰第1戦ということで、チェックはしたいものの、そうもいきません。
この復帰戦はなんと竜王戦でげしてな、こりゃ実に怪しからんことですよ、ええ。
どうしてって、あーた、この竜王戦のタイトル獲得者になっていたかもしれない
棋士が、また挑戦権を獲得するために第一歩からスタートてぇのは理不尽で
ございましょう?告発者の渡辺さんが竜王を防衛して、謝罪のことばを<軽く>
吐きつつ、なんらのペナルティーなく居座っているという、実にどうも、
カラバカな話、ここに極まれりというようなことで。

谷川会長が体調不良がさらに嵩じて、会長辞任、ところが今その会長の兄上が
渡辺竜王ら「誣告者」と言ってもいい人々への適正な処分を求めて運動して
いらっしゃるのでゲス。

ええ、そうなんでゲス、東大将棋部出身のアマ強豪谷川「アニー」は署名運動を
しておられ、その相当数になった署名を将棋連盟の佐藤新会長に手渡そうとして
おられるのでゲスが、どうも会長は受け取らないそうだってんで。

「負けないぞ」ってんで、署名したあっしにも「池袋オフ会」のお誘いが
来たてぇようなわけで、そこで気勢を上げ、ますます将棋界を良くするために
連帯感を深めようという・・・。

きっと池袋演芸場に近いところでしょうから、あっしも顔を出したいのは
やまやまですが、まあ、そうも行きません。

2/17(金)19時から22時まで池袋にて(途中参加可)
会費は五千円、女性、学生四千円(食事つき、アルコール飲み放題)

この記事をお読みで参加ご希望の方は、

shogi.lovers@gmail.com

へどうぞ。



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「神だ、奇跡だ」が安売りされる世に

2017.2.12.jpg


なんといふ荘厳さ。
Mooさんの今朝撮られた写真を例の如く勝手に転載させていただきました。
昨日の写真があまりにナニなので、ことさらに自然の超然たる美に打たれます。

http://time.com/4667744/donald-trump-shinzo-abe-flattery/?xid=homepage

Timeにこんなことを書かれてしまうという現実があります。
もちろん「よくやった」と支持する方もいらっしゃいましょう。
なんだかんだ言って日本の安全保障はアメリカ頼み、その現実の中で安倍さんが
すべきことは宗主国とも言えるアメリカ「新国王」に朝貢し、
変わらぬご愛顧をお願いするしかないではないか、と。

こうした露骨なflatteryを示して、いいこともあれば、悪いこともある。
そんなことは誰にでもわかることです。
しかもそのflatteryは<あの>Trumpさんへ示され、全世界にそのことが発信され
たのですから、安倍さんは成果を誇りつつも、「いやあ、この反動も大きいぞ」と
覚悟しなければならない。まあ、手練の政治家でいらっしゃるから、そんなことは
百もご承知でしょうけれど。

*

昨日はKと幸夫くんとでいろいろと話をしました。
一番の話題は、ある方による小説についての書評でした。
赤裸々な告白もあり、文章も巧みで、続編が待ち遠しいということでした。

ただ、赤裸々と言いつつ、寸止めのところもあって、
その辺りをもう少しと思うのは、勝手な読者の願いなのでしょうか。

*

『沈黙』についても大いに語り合いました。

信仰すればなにかトクがあるというようなさもしい了見ではやはりその信仰は
インチキでしょうね。殉教すらなにかしらの「トク」のためなのかと云えば、
それはきっと言い過ぎなのです。

その「トク」があるとしても、あまりに殉教までの痛苦が酷すぎる。
それを耐え抜いたまま命を落としてまさに教えに殉じたなら、
その信仰はインチキな了見からのものでは決してない。
酷すぎる痛苦をオフセットするような「トク」とはなにか。
私には分からないけれど、きっとそれは<さもしさ>などとは無縁のものです。

三大宗教とはよく言われますが、それらが実に夥しい数の人々に信仰されることの
正に奇跡的事実に人は謙虚にならないといけないと思います。むろん三大宗教の
信仰者たちそれぞれも、互いが少なくとも宗教的であるというその事実一点だけに
おいて連帯すべきです。どんなに敬う神仏が違っても。



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He's a little better than any other bad politicians, so let him go on

Mooさんのおとといの記事で、沖縄で右翼の若者が反辺野古基地建設などで
地元の反対派の人々と連帯しているという事実が書かれていました。

対米従属ということへの反発は右翼の一部にも厳然とあるわけです。
さらに、沖縄が「皇国防衛の最前線」として「見事に戦った」ことへの借りが
あるというような気持ちも十分あるでしょうね。

そんな中、安倍さんが「時の人」となっている最強国の新大統領と、
Anglo-Saxon同盟のイギリスMay首相の次に直接会えたー招かれたーことに
実に喜色満面というところ、そして日米同盟揺るがずという言質もとれて
大満足、フロリダに向けAir Force Oneに乗り込めば、もうほとんど観光気分かな。

皮肉で言っている部分はもちろんありつつ、しかし、こういうことがなにしろ
できてしまう日本の首相って他に考えられるか、とも思ってしまう。
「こういうこと」っていうのは、<とにかく>国際政治の舞台に立てること、
という意味です。

21世紀に入って思い出すだけでも森喜朗、小泉純一郎、(安倍晋三)、麻生太郎、
鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦と、まあ、めまぐるしく首相が代わったけれど、
再登場してからの安倍さんの安定感はもうどんな非難があっても否めない。
むろん小泉さんも安定はしていたし、国際舞台にも長期政権になったがゆえの
それなりの存在感を持って立てたけれど、安倍さんは小泉さんでも勝ち取れなかった
総裁任期延長すらお手盛りで確保した。

田中角栄さん以降は小粒になった日本の総理大臣で、小泉、安倍は特筆するよりない。
在任が長期になればなるほど「なめられない首相」になっていくわけで、
それは今の時代の趨勢では、日本にとって<なにしろ>そうした権力者が必要に
なっているということだし、そうなると、一体他のどの政治家が安倍さんに代われる
だろうか、と私も思ってしまうのです。

なにも私は安倍さん支持に回ったとかでは全然ない。
そうではなくて、本当に他の政治家たち、政党の不甲斐なさを言いたいのです。
(そんな傍観者として勝手なこと言ってないで、お前が動け、とかの批判は
措いておいていただきつつ。)
安倍さんがすごく魅力的な政治家だなんてみんな思わないと思うのですよ。
弁がたつとはとても言えないし、intellectualともとても言えない。
小泉さんのような女性を引きつけるところはないし、背はまあまあ高いけれども、
見栄えがするほどの容姿とも言えない。批判されると意固地になるし、
気位だけは高いおぼっちゃまみたいなところが目立つし。

それでも、日本には安倍晋三さんを凌ぐ政治家がいないんですよ。

自民党を凌げる政党も、その芽すらも、ないんですよ。
(あ、小池新党があるか。でも彼女、いまだに自民党員でしょ。)


ー真の保守とは何かって、私は何回か書いてきました。
安倍さんは保守ガリガリのようだけれど、そんなことは絶対ない。
天皇陛下への敬意はどうみても足らないし、TPPを推進したことが意味するのは、
どんなに否定したって、日本の保守の核とも言える農村の最終的な解体です。
だらしないほどにアメリカに擦り寄る。

「ごますり」をapple-polisherと言いますが、彼は対米「apple-politician」です。
その辺りが沖縄で辺野古反対派県民と連帯する右翼の若者には大いに不満、
粉砕すべき根性なのだと私は推察します。

「他よりマシ」ということだけで、政権が長期に支えられていく。
内実は決してそんなに褒められたものじゃないのに、です。
笑ってしまう、あるいは言語道断な大臣が彼の内閣では何人も出てきました。
今なら<(自衛隊員は南スーダンで戦闘があったと書いているけれども)、
武力衝突と形容しないと憲法に抵触してしまうから戦闘とは言いません>と
言い放ったメガネがすてきな弁護士資格を持つ防衛大臣。
共謀罪についての過去の議論の経緯を知らぬまま国会に出て、所管大臣として
質疑に応じる法務大臣。
一昔前なら内閣総辞職もののことがいっぱいあったと思うけど。

旧民主党の政権がなにしろ酷すぎたから、相対的に自民党がマシになってもう
5年目ですか。「相対的にマシ」で、内実はマシとは言えぬまま、
安倍政権はまだまだ続くんですね。



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囀りはじめたよ。いつから?2月ツイッターちから。

私は最近twitterを始めました。
とは言え、それを今のところ積極的に使おうとは思っていません。
スマートフォンとも連動させていませんし、どっかに出て「〜なう」なんて
tweetする気は一切ありません(まあ、今のところ)。

細々始めて、例のバドワイザーの韻を踏んだ洒落を晒したら、
ひとりだけアメリカ人だかカナダ人のfollowerがついてくれました。
その人のtweet集を見ていたらこんな切いつぶやきがあった。

「If I got a penny for every time I thought about you,
I would have one because I never stopped thinking about you.

あなたのことを思うたびに1ペニーもらえたなら、
1ペニーしかもらえないわね、
だってあなたのことを思うのをけっしてやめはしないから。」

ガビョーン。

なんでこんなことをtweetする人が私のようなヤツのfollowerに?




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Mrs. Moo might be becoming quadlingual

体調が悪いわけでもないのに、昨夜は早々就寝。

ずっと続けてきた毎日連続ブログ更新が途切れてしまった。
そんな「記録」はどうでもいいことなのだが、なにしろ書くことがなかった。

Mooさんも数日更新されていなかったが、先ほど更新を確認、拝読した。
奥様が日本語とウチナーグチの両方話せることを「バイリンガル」と言われていて、
まさにその通りであると首肯した。

私が大昔それなりに親交を結んだベルギー人男性は、フラマン語が母語で、
これはオランダ語に近いゲルマン語族の一派だ。ベルギーはフランス語も公用語で、
彼も話せたし、英語も<もちろん>できた。オランダ語はもうほとんど互いに
方言同士くらいの違いで、きっとドイツ語も少しの勉強でネイティヴ並みに
なれたろうし、もうなっているのかもしれない。

ウチナーグチと日本語の差は、いい加減な見積もりだが、フラマン語とドイツ語
ないしはデンマーク語くらいの差だろうか。文法は基本的に同じで、名詞も数多く
共通するないしはほとんど同じ音韻だろうし、基本動詞も相当に似通っているはず。
だが、その動詞を始め、他の品詞も固有の発音になっていったのだと思う。

ウチナーグチはほとんど知らないが、それと「標準語」の関係は、
標準語と例えば東北弁(と言っても広いが)の関係とよく似ているはずだ。
文法は同じ。名詞はほとんど東北の固有の産物とかの名前でない限りは共通で、
しかし、その他の品詞で音韻が異なっていたり、大昔の共通語が関東では保存されず、
東北には残った、というようなこともある。

例えば、會津弁には「(一緒に)行こう」に相当する「あいべ」という表現がある。
「行こう」は「行こ(未然形)+う(勧誘の助動詞)」だ。古語なら「行かむ」だ。
しかし會津にはそれと共に「歩むべし」が残ったのだ。
「あゆむべし」→「あゆべ」→「あゐ(?)べ」→「あいべ」となったのだろう。
「べし」はこの場合「命令の助動詞」ということになるが、「歩むのがよかろう」
くらいの「命令」というより「促し」という感じに近い気がする。

(なお広く知られたことながら、関東から東北まで「べ(い)」、「っぺ」、
「っぱい」という助動詞が今でも大いに使われているが、これらはみな「べし」の
音変化だ。)

「にしゃおらどいっしょにあいべ。」

と言われたら、ほとんどの非會津人はキョトンとするだろう。「いっしょ」だけは
分かるものの、だ。「にしゃ」は「お主は」から音変化した。「おらど」は
かろうじて分かるかもしれないが、「オラと」であり、「俺」が変化し、
「と」という格助詞が「ど」と濁音化したのだ。だから、


「お前は俺といっしょに来なさい。」

ということだ。

「おぬしは俺といっしょに歩みなさい。」

だったら、ほとんどの非會津人にも分かるだろう。
このように源流にさかのぼっていけば、理解できなかった方言も多くの場合
得心できるー それはどんな近親言語同士、さらにそのそれぞれの標準語と方言にも
言えることだろうと思う。

ウチナーグチと本土のヤマトコトバの分岐は相当に古いだろうし、
沖縄では独自進化がもちろん進んだので、なかなか上で述べたような標準語と
東北弁とのような「源流遡りによる共通理解」が厳しいかもしれない。
<純粋な>ウチナーグチはさらに名詞だってヤマトコトバとは大きく違って
しまっている場合も多かろう。もちろんよく知らないけれども。

ーさて、これより常体から「です・ます」体に変えます。

なにしろMooさんの奥様がbilingualであることは疑いありません。

さらに、奥様は「いる」を「おる」とおっしゃいますから、西日本の日本語を
話されもします。これは富山時代で身についたのですね。長野(北信)は
東日本圏内ですので、「おる」はふつう言わないはずです。

よって、奥様はウチナーグチを母語に、日本語の標準語、富山方言が使える
trilingualであるというのが正しいと思いますよ。なお長野は標準語を話すと言って
いいほどに特徴的な方言がないーないしは無くなっているーので、なんとも
言えませんが、奥様は北信方言も身につけつつある、つまり「quadlingual」化が
進行中かもしれませんね。


追記

驚きました。
長野方言(南信濃は除くのでしょうが)に「えべ」という方言あり、と。
「あいべ」と同じで「(一緒に)来い、行け」の意味だそうです。
まあ、信州は會津から遠いようでそうでもないので、こういう共通点も不思議では
ないのでしょうね。



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類は友を呼んで、ゴルフで親睦?

米英のニュース・サイトをこの頃よく読んでいる。
トランプ政権への筆者や記者の思いは、しかし、NBCのSaturday Night Live
という秀逸な「American late-night live television sketch comedy and
variety show」(by Wiki)での茶化しとその笑った後に感じる<現実のひどさ>に
ついての後味の悪さに尽きるだろう。

特に最近のMelissa McCarthyの、Spicer報道官に扮しての茶化しは白眉だ。

http://www.usmagazine.com/celebrity-news/news/donald-trump-upset-sean-spicer-spoofed-by-woman-on-snl-report-w465446

あまりに核心をついた諧謔は、された側の怒りを買ってしまう。

こういう番組が3大ネットのひとつで<ちゃんと>放送されるアメリカはまだ
健全だ。さすがフランスとアメリカは自由を尊ぶ精神の年季の入り方がちがう。
これを抑えるようになったら、もうアメリカも終わり。

翻って、あべぴょん、ドナルドちゃんのおイタに何も言えず、ゴルフのドライバーを
就任祝いに贈ったそうで、ドナルドちゃんは同盟国で唯一入国禁止令に事実上
賛同してくれたあべびょんをAir Force Oneに乗せてフロリダの別荘に連れていき、
会談よりもゴルフでたっぷり27ホール回るんだそう。

「ドナルド、いっしょにゴルフやろ!」
「お、シンゾー、お前だけだな、俺に否定的なこと言わなかったの。」
「ほら、日本が誇る本間ゴルフのドライバーだよ。あげる!」
「はは。すさまじく高いドライバーは何百本も持ってるがな。」
「使ってよぉ。ね。できれば、僕といっしょにコース回って・・・。」
「いいだろ。お前だけが俺に対して否定的なこと言わないから。」
「わーい!僕ね、ドナルド。」
「あんだ?」
「僕、バラクより君が好き!うふ。」
「そりゃそーさ。あいつはいけすかねー。」
「なんかさー、バラクって頭良すぎて・・・。」
「おまえ、それ俺への皮肉か!こんにゃろ、俺は茶化されるのでぇきれーなんだ!」
「ちがうよー。僕、そんなつもり全然ない。僕の東大嫌いは有名だよ。」
「そういえばおまえの政権って、極端に東大出身のヤツが少ないな。」
「理屈っぽいの嫌いなんだ、僕・・・。」
「はは、俺も同じだ。読書なんかよりゴルフだし、それに・・・あれだ。」
「はは。若いね、ドナルド。じゃあ、約束だよ!」
「ああ、いいとこ連れてってやるよ。俺に逆らわなきゃ、いい思いをするって、
メルケルやオランド、イギリスの下院議長とか、見せつけてやるんだ。
メイのやろー、俺の入国禁止令に文句つけたしな、一番最初に会ってやって、
アングロ=サクソン同盟最重視ってとこを見せてやったのに。
シンゾー、日本は二番手、いや三番手以下だったが、これを機に一番にしてやる。」
「うれぴー!」
「古いし、軽いな。ま、俺の言うこと、ちゃんと聞けよ。無理なことがあっても、
俺の顔をつぶすような反対の仕方をするんじゃねーぞ。いいな。」
「そこはもう、礼節を尽くすよ。日本人のたしなみさ!日本のTV界も僕に
礼節を尽くしているよ。」
「よし。じゃあ、俺のフロリダの別荘で、ゴルフも最高のコースでやるぞ。」
「わーい、フロリダでゴルフ、公務でできる、わーい!」
「はは、そういえば俺も公務でゴルフだ。いえーい!」


類は友を呼ぶとはこのことだ。

しかし、日本にはSNLのような番組はないし、やろうと思ってもできはしない。
それが一番悲しいかも。



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Any beer will do? No way!

Buy
Budweiser
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The CEOs of Budweiser

And their advertiser

They're far wiser

than 'that' womanizer




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空気読むのうまいKYさん、で、何をしたい?

會津っぽとして生まれ育ったが、東京に暮らし始めて都民をもう40年以上
続けている。「続けている」とはちょっと変な表現ながら、裕福から程遠いので、
周辺各県へ住処を求めても全くおかしくなく、それが分相応だったろうに、
意思を持って都民のままでいたからだ。

東京コンプレックスかと言われれば、そんなことはない。
「憧れの都・東京」というような気分は高3までの話だった。
もし若い裡に音楽で当たってそれなり稼いだら、港区住まいなんて乙だと思った
ことがあるかと問われれば、ちらとも考えなかったとは言わないが、
田舎者であるからこそ、大都会の中心周辺などに憧れようがないというのも、
憧れるという正反対の態度と同等にありうることで、私にはせいぜい世田谷の縁
(へり)や杉並、練馬、そしてもう30年以上も住む多摩川のほとりの狛江が
ふさわしい。

長く都民をやってきて、今の「小池ブーム」に鼻白む想いなのは、
彼女の三代前までのそれぞれの知事さんに対して抱いた想いと変わらない。

小池さんがなかなかの戦略家であることは認める。
彼女がTV東京で経済ニュース番組のアンカーをやっていたときから知っているが、
その後大ブームになった細川新党に華を添えて初当選以来、彼女はいろんな政党を
渡り歩いて、小泉政権下では重用され、「でぇじん(大臣)」にもなった。
彼女の政治的定見とは何なのか、自民党に籍を置いたまま、なにゆえ今その自民党と
競うのか、何を競い合っているのか、ちっとも分からない。
既得権益まみれの自民党の守旧派と戦っているということなのだろうか。

小池新党だそうで、これで都議選に圧勝し、自分の都政基盤を磐石にし、
余勢をかって国政に復帰、日本初女性宰相を狙うのだろうか。
それはそれで結構なのだが、一体その地位を得て、東京を、日本をどうしたいのか、
私には見えない。守旧派との対決というのも本当と思えないのだ。
自分がのし上がるのなら、そういう人々ともあっさり手を組むんじゃないか?

彼女についてひとつだけ好ましいと思うのは、安倍さんと総裁の座を争った
石破さんに与したことだ。彼女なりの勝ち馬に乗る読みが党員票獲得数1位に
石破さんがなったところまでは当たっていたが、国会議員票で負けてしまい、
思惑が外れ、菅官房長官に睨まれ要職に就けなくなった。

髀肉の嘆だったのだろうけれど、さすがは機を見るに敏の彼女、
舛添失脚後の立ち回りは見事と言うしかなかったし、なにしろ対抗馬が政治的
シロウトで、手練の「バルカン政治家」小池百合子の敵ではなかった。

東京都が、小池知事と小池与党絶対多数となって、どう変わるのか?
既得権益まみれの同じ自民党の「保守」政治家を一掃するだけでも大手柄?
負の部分を正へ引き戻すのは尊いけれど、正の部分のことについても
展望示してくれないとな。どんな政策を実現したいから都知事になりたかった
のか。サッチャーさんやメルケルさん、ヒラリーさんや未知数ながらメイさんら
女性宰相や女性国務長官(大統領候補)という女性としての先輩たちがいるが、
少なくとも前者3人の「定見」は凄かった(凄い)ぞ。

まあ、別に女性の政治家だけと比べることもないけれどね。




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蹉跌集め -10- [小説]

10

芳樹と周平、そしてケンスキーの三人は、幸嗣の退院も今のところ
めどが立たない中、さらに光とも連絡がとれなくなってしまい、途方に暮れていた。
定例のリハーサル日に三人は、どうこの事態に対処するかを話し合うために、
酒を飲むこともあるだろうからと電車で用賀に集まり、スタジオ近くの喫茶店にいた。

幸嗣は、体は間もなく快方に向かうだろうが、精神的なダメージが大きく、
そちらの方の加療も必要かもしれないという医者の判断だった。
光の方はというと、狛江のアパートには全く戻らず、携帯電話も不通となった。
バイト先に問い合わせると、もう辞めてしまったというのだった。

光は川崎の出身で、実家は狛江の対岸に在る。中学校に隣接する比較的大きな家だ。
その近くの進学校から幸嗣が行った大学のライバルと言われる名門私立大学へ
進んだ。専攻は西洋史だった。父親が海外赴任をし、中学のとき3年間ロンドンで
暮らしたのだが、アングロ・サクソン文化よりもケルト文化に惹かれた。
Yeatsを知っていたのはそういうことだった。

実家では光の音楽活動を苦々しく思っていた。それなりの学歴を得たのだから、
真っ当な道を歩んで欲しかったのだ。なのに、就職をせず、「ロックなんぞに現を
抜かす馬鹿息子」と父親は嘆いていた。だから芳樹たちは川崎の光の実家には
行きにくかった。

「きっと実家にいんだろ、光。」

周平が言った。

「きっと幸嗣の彼女を奪(と)っちまったんだな。それが露見した。」

芳樹が言った。

「あー、もうだめだな、これまでの体制でバンドやんのは。」

ケンスキーが嘆いた。

「いや、そうでもないぜ。」

芳樹がニヤッと笑って応えた。

「幸嗣と光、この修羅場をくぐったら、なかなかのところに行くぞ。
ギタリスト、ソングライター、リリシスト、シンガーとしてな。」

「んなッ!」

ケンスキーが笑って言った。

「俺がどっちの立場でも相手と一緒にバンドやんのは金輪際お断りだな。」

「いや。JAPPSとして、あの二人の成長は欠かせないぞ、本当に世界狙うなら。」

芳樹は真剣に反論した。

「俺たちも負けていられねぇぞ。」

「本気かよぉ。」

ケンスキーがまだ笑って言った。

「俺たちも互いに恋の鞘当てをするの?」

三人は笑った。笑って、真面目な顔に戻った。

「光んとこ、行こうぜ。今すぐにでも。」

芳樹が主張した。

「ええッ?今すぐ?」

ケンスキーが驚いて言った。

「あいつ詩を書いてるぞ、ラブソングの。」

芳樹が断定した。

「あいつは詞先(しせん)のソングライターだから、それにメロディーが乗る前に、
幸嗣と和解させんだよ。幸嗣にメロつけさせるんだ。」

「おお、それは趣向だ!」

周平が顔を輝かせた。

「どうだ。どうせあの二人がJAPPSやんねぇってことになるくらいなら、
この無理難題に賭けてみようぜ。こんな騒動になる前から、バンドの一体感っていうか、
バンドがどんな音楽をやりたいのかとか、問題なままだったじゃん。デモ作ったって、
きっといいのはできなかったって俺は思うぜ。」

芳樹のことばに周平とケンスキーが頷く。

「こっちが努力しても和解させられずあの二人で共作ってことにならなくても
ダメ元じゃん。だろ?」

「そうだな。」

ケンスキーも周平も同意した。

「じゃあ、行くか。南武線の宿河原。」

三人は喫茶店を出た。


<つづく>



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蹉跌集め -9- [小説]



「先輩はまちがっているでしょう。」

悠奈が続けた。

「生と死に冷たい視線を投げかけているのはHorsemanよ。
生が死に冷たい視線を浴びせて、去れって言っているんじゃない。
落語とのアナロジーも成り立ってない。Horsemanは生も死も冷たく見ているのよ。
でも超克しているのではない。<ただ>それらから過ぎ去るのよ。
それはニヒリスティックな形をとってはいるものの、しかし逃避ととられてもいい・・
超越ではないのよ。」

「そ・・・そうだよね。」

光が圧倒されたような声調で応えた。

「あたし、先輩にそのことを言おうかって思った。ただ、先輩のように解釈しても
大きな間違いとは言えないけれどね。」

悠奈がいよいよ普通の喋り方で話を続けた。

「生と死を冷たく俯瞰する、あるいは睥睨するHorsemanは生きているのよ。
生の側にいるのよ。生は生しか語れない。生の眼で生を客観視できない。
生はいつでも生にとっては<今生きているもの>。外にはない。

かと言って、死を客観視もできはしない。他者の死を語れても、自分の死は決して
語れないから。

だからHorsemanは、Yeatsは、去るよりない。彼が言う生や死に対して、
実は視線なんて投げかけようがないのよ。そんな第三者のような視座なんてない。
だから、それを求めても、ないんだから、去るよりないのよ。」

「じゃあ、なぜHorsemanなんだい?Yeatsが馬に乗っている必要は?」

光が静かに問うた。

「それは死期を迎えた彼の、恐れに対しての抗いの気持ちの象徴でしょうよ。
馬に乗るものは気高い、勇猛だという連想からでしょう。
でもそれは、虚仮威しかもしれない。
そこに哀切があるでしょう、人間の。」

光はなんという女と今一緒にいるのかと慄いた。
初めて悠奈の奥行きの遥かなることに気づいたのだ。
この知性と感性をやはり自分だけのものにしたいという欲望が昂然とこみ上げてきて、
悠奈を思い切り抱きしめた。

すると悠奈は光の腕を取って、振りほどこうとする。

光は心の中で狼狽したー
悠奈の奥行きの果てしなさに気づいたばかりだったが、それゆえにこの予想だに
しなかったリアクションがなされると同時に<当たり前>になる今にー

「光君、しばらく会わないようにしよう。」

悠奈が冷然と言った。
光は悠奈の決然とした表情に気圧され、直視できずに目をそむけた先に、
窓のそば、外光にうっすらと照らされた『徒然草』の文庫本に気づいた。
その意味を知らぬままー



<つづく>




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2017 如月日記

昨日久しぶりにJAERVとのジョイント・コンサートをプロデュースされた
世古さんからメールをいただき、「蹉跌」を愛読しているとのことだった。
Simoちゃんに続くファンレターであって、とてもうれしかった。

JAERV関連の記事は毎日のように読まれている。
あのコンサートからもう2ヶ月半が経っているけれど、ありがたい。

第一原発の安倍さんの言う「アンダーコントロール」という状態における、
格納器周辺の<手のつけられない>状態は何も変わっていない。
福島から他県へ来た子への「菌」呼ばわりも、今だってどこかでされていよう。
帰還ができぬことがはっきりしての自殺や、帰還しても将来のメドが立たない
ことを悲観しての自殺は今後増えるだろう。

福島県人の中にも、例えば溶け出した核燃料デブリが初めて映像で捉えられ、
そこの推定線量は340シーベルト、数十秒で人は死に至る、などと報道されると、
「もうそういうの言ってくれるな、やっと忘却されつつある中で、また汚染県
福島っていうことが頭の中で更新されてしまう」と恐れる向きもあるのだ。
実際の被害を受けている人のことばであって、傾聴すべきだと思う。
けれど、その人の現実と、手のつけられない汚染源がそのままある現実に優劣など
ない。

*

瀕死の重傷を負わされた冨田真由さんの記事も毎日読まれている。
彼女が命をとりとめるよう読者のみなさまに祈っていただきたいと訴えた記事だ。
そして冨田さんは生き延びた。
どれほど痛く、苦しかったか。
いや過去形になどまったくできない。
冨田さんのことを思い、激励の祈りをするよりない。
みなさまも、どうか。

*

昨日高校の同級生から電話をもらった。
話によると、同級だった人々の中からすでに7人の物故者が出ているそうだ。
Kや昨日書いた怪鳥、そして私は生き延びた。
ありがたいことだなと心から思った。

その物故者の中に、たしかこのブログで記したO君が含まれていてガックリきた。
舟木一夫さんのモノマネが上手かったO君、私の家にもはるばる旧磐梯町から
遊びに来てくれたことがあった。

横分けの髪型がいつもきっちりしていて、体格はガッシリしていたO君。
彼が舟木さんの真似をしているところを写した写真もある。

O君、心からご冥福をお祈りします。




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蹉跌集め -8- [小説]



光は身体を起こして俯いたまま乱暴に頭を掻いた。
そして目をつぶり、頭を反らせて、

「Yeatsの絶唱だよな、Horseman, pass by!は。」

と独り言のように呟いた。

「騎手に呼びかけているのはYeatsだけど、その騎手もYeatsだ、って。」

洟をすすりすすりしながら、悠奈が応えた。

「でも俺は騎手じゃない、そんなカッコよくないって。
あたしはよく知らないけれど、まるで先輩が好きな落語の『粗忽長屋』だって。
生きている自分がたった今死んだ<自分>に語りかける・・・。
粗忽な職人と行き倒れというのが落語での設定で、さしずめ俺はその粗忽な
呑んだくれの職人・・・それも大した腕もない。
その粗忽で間抜けで無粋・無教養な職人は、
生にも死にも冷たい視線を今浴びせているー
行き倒れの俺よ、過ぎ行け。」

光は不覚にも強烈なポエジーを感じて、この幸嗣の顛末を歌にしたくなったほどだ。

「悠奈は光を支えてやれ、似合いのカップルだって。」

と悠奈がティッシュで洟をかみながら続けた。

「二人で曲作りもすればいい、きっと二人ならそんじょそこらにはいない音楽と
詩作のパートナーにもなれるー
何事にも高望みした哀れな、一人芝居の三流の職人は身を引くからって。」

そのとき山手通りを1台だけの暴走<族>のバイクがけたたましい排気音を
小刻みに轟かせながら走って行った。

悠奈はその<間隙>を利用して大きな音を立てて再度洟をかんだ。

「そしてね、先輩、私に向き直って・・・
悠奈はきっと俺に光とのことを話してくれるつもりだったよな、って。
あたし、すぐに頷いたー そして大泣きした。」

そう言って悠奈は実際にも大泣きした。
光はまた悠奈の背中に覆いかぶさって、頭を撫でた。
また10分ほど二人は黙っていた。

「先輩ね、俺が狛江の光のとこに行ったのは気まぐれだったんだって。」

悠奈がまた続けた。

「直前までそんな気、全然なかったのにさって。むしろ赤堤の芳樹さんのところへ
歩いて行って、分派活動しないかって誘う気だったって。ところがその足で入った
馴染みの店のおばあちゃんウェイトレスの言葉に感じ入るところがあって、
まったく逆に、光君に謝りに行こうって思い立ったんだって。」

部屋の中はすっかり暗くなっている。
その暗さのおかげで光の想像力は高まっていた。

「どんな言葉?」

光が訊いた。

「70歳過ぎてもずっとこうして40年以上薄利の商売をしてきているおばあちゃんがね、
先輩の問いに、自分は幸せだ、高望みしないから・・・って言ったんだって。」

光は手で頭を覆った。

「さて、って言ってね、先輩・・・悠奈は帰れって。こうして悠奈に会えてよかった、
言いたいことも直接言えた、ありがとう、後は俺一人のことだ、
帰ってくれって。もちろん私はバカなことしてはダメよって言って、居続けた。
光君と内緒で付き合い始めてしまったことも何度も詫びたの。けど、先輩は
その度に笑ってね、俺とお前、完全なステディだったわけじゃないし、
いいんだよ、そんな詫びられると、自分のことがさらに可笑しくなるだけだ、って。」

「死ぬとか言ってごめん、死なないから、帰ってくれって。そんな深刻なことじゃ
ないじゃんって、悠奈と話していて納得できたからって。授業があったのに、
呼びつけて本当にすまなかった、もう大丈夫だって。もうJAPPSには関われない
けれど、俺は俺で好きな音楽は続けていくからー 本当の音楽、詩ってなにか、
ほんのちょっとだけ分かった気がする、それを今後に活かすからって。」

「そこまで言ったのに?じゃあ、どうしてー」

「先輩、最後は私を部屋から押し出したの。独りにさせてくれって。
歌を作るから、なんだかいい恋の歌が書けそうだから、日本語だけど詩すらもって。
笑っていたわ。

あたし、出ていくしかなかったの。でも、ドアの前にずっといた。
ポスト口からときどき中を覗いたの。先輩の部屋は入り口からすぐ見えるから。
居間のガラス戸は閉まっていたけれど、影がはっきり見えるのね。
先輩が部屋の中を歩くのが見えた。次に覗いた時も。でも3度目、気配がなくなった。
もちろん部屋の隅に行ったのかもしれないけれど。耳をそば立てたら、
先輩が嘔吐しているのが聞こえたの!」

その後すぐに悠奈は階下の大家に事情を話し、合鍵で解錠し、救護したという。

「悠奈がlifeだったんだな。」

光が呟いた。

「Yeatsの『On life』は『On Yuna』だったんだ。
DeathであれLifeであれ、冷たい視線をくれて、過ぎ去るしかなかったんだ。」

「でもね、光君ー」

悠奈もポツンと言った。

「誰にだって同じでしょう、Yeatsの心境・・・。」


<つづく>



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レトログレなプログレ・オタク

ASIAなどで活躍したJohn Wettonが亡くなったそうだ。
「プログレ」と呼称されたロックのジャンルにおける巨星たちが次々と
亡くなっていくようだ。去年1月にはKeith Emerson、12月にGreg Lakeも
亡くなっており、Wettonは享年67、Lakeは69でいずれも死因はガン、
Emersonは病苦による自殺、71歳だった。

Simoちゃんはこの「プログレ」が大好きで、さぞや一時代の終焉をひしひしと
感じていることだろうと思う。

また彼我を比べるべくもないが、EUROXもそうしたtasteを持ったバンドだったから、
ASIAなら共に80年代にー 何度も言うがその活躍ぶりは比べようもないがー
音楽を世界に問うたということもあり、私にも感慨一入のところがある。

結成間もないEUROXが最初にレコーディングしたのは、実は私の楽曲だった。
Prideという題名のもので、これはどう聴いても「プログレ」風の曲だった。
詳しい方なら特にPink Floydの影響をすぐに感じ取られたはずだ。
私のデモをMick師がプレゼンしてくださり、サントリーの宣伝部の方が気に入り
選んでくださって、CMに使われたのだ。

そのデモは川口功君、松川敬一君、栗田栄光(K)、金子光良君・和子さん夫妻の
協力を得て完成したもので、1983年録音、今でもすばらしい出来だと思う。
この曲を含むデモテープが、田舎の友だち「怪鳥」からレコード会社WPに
勤務されていた姉上(桜子さん)に託され、それが同社のディレクターMick師の
手元へ渡ったのだ。

この「怪鳥」もSimoちゃんに劣らぬ大変なプログレ・ファンだ。
音楽にももちろんそうだが、特にYesのアルバム・ジャケットの絵に影響され、
模写をしたり、同じ画風のものを描いてもいた。そのハマり方は半端ではなく、
当時いわき市にいた怪鳥の幼な馴染みの金子君が、いわきのロッカー川口君に
「すごいプログレ・ファンが會津の田舎にいるんだ」と喧伝、川口君は「へぇ、
會津の片田舎にそんな先進的な音楽ファンがいるのか」とどうしても会ってみたく
なったという。

そしていよいよ川口君がまだ浅い春にクルマを飛ばし、国道49号(いわきから
新潟まで本州を横断する。今なら磐越道があるが、当時はなかなかの難行程だった)
をひた走って會津の田舎(金子君、怪鳥、Kそして私の故郷)へやって来た。
川口君は早速金子君から「怪鳥んとこさ行ぐべ」と誘われ、
超のつくプログレ・ファンの容姿容貌をあれこれ想像しながら、
少し緊張すらして彼の家へと行った。

「おーい、怪鳥、いわギガらバンドメートでギタリストの功君つっち
(連れて)来たぞィ。」

金子君が家の外から二階の怪鳥の部屋に向かって声をかける。

「は〜い。」

玄関から出てきたのは、「寝んね子半纏(ねんねこばんてんby川口君)」を羽織り、
裸足に下駄をつっかけたマッシュルームカットの少年(当時高3か)だった。
川口君は呆気にとられたと言う。
プログレならぬ「レトログレ」な田舎少年が慇懃な態度で彼の前に立った。

「功君、この人が俺の友人の中では随一(ずいいぢ)のプログレ・ファン、
事情通の怪鳥、だガらな。この人はYesのイラストの模写もうめぇだ。中(なガ)さ
入れでもらって、見でみっぺ。」

金子君の改めての紹介もあまり川口君の耳には入らなかった。

(おことわり:このエピソードは多分に潤色して書きました。)


なにしろ怪鳥もきっとJohn Wettonの死には相当こたえていると思う。
私がMick師と出会うきっかけをつくってくださった怪鳥とお姉さま桜子さんー
お元気ですか?

Don't cry!




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『沈黙』の奥行き

この題だと、スティーブン・セガールの映画のことみたいだけど・・・。

遠藤周作著『沈黙』に基づいたスコセッシ監督の映画Silenceのことを
以前少し書いた。

目が覚めて、TVをつけてみたら、NHK教育(今の呼称は好かない)の英語番組で
このSilenceを取り上げていた。なんとスコセッシ監督がインタビューに
答えていたから驚いた。

スコセッシ氏は「その時代の中に己を浸」すためとして、Donald Keeneはいいと
しても、漱石(「ソウセケ」と発音してしまった)、太宰、谷崎を読んだと言われた。
んー、その3人では島原の乱後の江戸初期という時代には浸れないなあと思いつつ。

講師の鳥飼玖美子さんが、「immersed myself」を「没頭した」と訳した。
しかし「その時代に」と続くこともあるし、「己を浸した」の方が断然いい訳だと
思うが、どうだろう。「没頭」ではなんだか頭だけのことのように聞こえないでも
ないからだ。(実際はそうであっても。)

「immerse」は「im-(中へ)」と「-merse=merge(浸す)」というラテン語
由来の語であり、それこそカトリックの「浸礼」に通じるから、スコセッシ氏は
「没頭した」より「どっぷり浸かった」とするほうがいい。
(こんなブログで英文解釈のそれこそ講釈を垂れているのが気障ったらしいのは
重々承知だし、私が若い頃憧れたフレッシュな「上智卒の帰国子女英語講師」だった
今や達人域の鳥飼さんに物申すのも不遜であるけれど・・・。)

70年代、私には遠藤周作さんはとても気さくな、ユーモア溢れるおじさん作家だった。
北杜夫さんとか、TVにもよく出る作家の一人で、「狐狸庵先生」という愛称の
方が実名よりも有名だったのではないか。

その方が日本人カトリック信仰者として、そして両親のことや、自分の大病のことも
ありつつ、それはそれはいろいろと葛藤されたことに今更ながら驚くし、
なんだか心痛くなる。Wikipediaの記述でも彼のその葛藤の断片が窺い知れる。

キリスト教がXavier以来いつまで経っても広がらない日本ー
それはなぜなのかは多くの人が論じてきたし、諸説みな一理あると思う。
遠藤さんは、八百万の神の国では、母性原理が支配的とし、父性原理のキリスト教の
ままでは根付かないと考えたらしい。『沈黙』でも五島列島の信者たちにとって
「サンタ・マリア」信仰の方がキリスト自身へのそれよりも篤いことを書いている。

さらに、遠藤さんの思い描くイエス像には賛否両論があり、ヨーロッパ出身の
神父たちなどからは、その日本的な耶蘇教換骨奪胎ぶりが大いに不評を買った
ようだ。Wikiに拠れば、氏は<「踏絵のキリストの顔が『早くふむがいい。
それでいいのだ。私が存在するのは、お前たちの弱さのために、あるのだ』と言って
いる気がした」とカトリック新聞1972年1月23日付の記事>で書いている。
私はこの一文で、まるで氏は阿弥陀様のことを言っているかのような<錯覚>をした。
まるでJesusは親鸞のようだ、と。

神父の反論がその後に載っている。印象的なことばは、

「キリストは、(「人間の目と同時に神の目を、人間の心と同時に神の心をもって
いた」から)人間世界の現実と、人間の考え方や生き方について、大抵の場合、
思いもよらない、時には人をぎょっとさせ、不安に陥し入れるような冷酷とも
思われる解答を提出している。本当のことを言えば、われわれには、決してキリストを
理解し切ることはできないはずである。それは、キリストの叫びの次元が、
われわれのとはちがうからである。」(サレジオ会・フェデリコ・バルバロ神父)

神の子としてのキリストの計り知れなさというのはよく分かる。
神のGrand Designの全貌であれ、奥行きであれをどうして人間が知りえようか。
断片を切り取っての解釈は可能だし、人間キリストは人間である以上推し量り
うるところも持っていたに違いはない。けれども、神の子として、つまりは
神としてのキリストの広さ奥行きは宇宙のそれでなければ理屈に合わず、
そうだとしたら、人知の及ぶところではないのだ。



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「人間の皮をかぶった化け物」はお前だ

私は佐藤さん(前にも佐藤さんと書いているので、
そのままにする)のことを何度かここで記してきた。

http://mnemosyneoforion.blog.so-net.ne.jp/2009-03-29

http://mnemosyneoforion.blog.so-net.ne.jp/2013-07-16-2

この心優しい佐藤さんを「人間の皮をかぶった化け物」とこきおろす番組が、
こともあろうに「報道のTBS」で放送されたという。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/mizushimahiroaki/20170202-00067273/

この悪意は何だろう。

佐藤さんは、それまで住んでおられた狛江市の川岸の小屋を浚渫工事・護岸工事
などで追い出され、今は調布市の川岸を住処にしておられるようだが、
私はそこが一体どこか知らない。けれども、飼っている犬17匹というのは狛江時代
より数倍増えている。それは何を意味するかというと、

佐藤さんがより多くの捨て犬の命を救ったということ

その犬たちの餌代を稼ぐため、空きカン収集の労力も数倍増えているであろうこと

なのだ。

宮川という佐藤さんをこれほどまで貶める「ディレクター」とは、
どういう人物なのか。
国土交通省所管の土地に勝手に小屋を建てて暮らす不法占有者だから、
どんなことを言ってもいいと思っているのか。

就職しようにもできず、家族もなく、どうにもできなくなった人にここまで
心ない言葉を浴びせ、犬は予防接種も受けていない、迷惑だ、危険だと言い、
では「そんな捨て犬は死ねばいい、殺してしまえばいい」とは決して言わない。
自分は「Time is money」が座右の銘で、「基本、お金が好き」と書くこの御仁、
「生命なんかどうでもいい」とは書かないのはなぜか。

「ホームレスが土地を不法占有し、犬を何匹も飼うことは許せない」なら、
「人間の皮をかぶった化け物」がどうしてそうなってしまったのかを
ひとつも探ろうとしないTVディレクターなどこっちこそ許せない。

TBSの良心はどうなってしまったのか。



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冬の終わりに

冬が暦の上では終わる。
日脚の伸びからはそのとおりだなと思う。
雪国ではそんなことは言っていられない。

子どもの頃、初雪をうれしく思った。
スキーやソリ、雪合戦の季節到来だと。
しんしんと降り積もる雪を見ているのは愉快だった。
その頃にはたいてい神奈川の叔父から送られてくる蜜柑が箱の中どっさりあり、
また會津特産の「みしらず柿」も同じようにふんだんにあった。
どちらもあたたかい色で、モノクロの會津の冬をまさに彩った。

雪下ろしで軒下に落とした雪が積み上がり、屋根に簡単に上れてしまうのも
楽しかった。特に、稀にすばらしい晴天に恵まれたとき、屋根の上から
故郷の四囲の山を眺めるのが好きだった。

私は当時視力がすさまじく良かったから、距離にして4、5キロ彼方の山の
木立も一本一本はっきり見えた。その木の枝から暖かさで雪が落ちるのも
見えるのではないかというほどの超人的視力、解像力。

陽光を全体で反射する透きとおった<つらら>から水が滴るのをただひたすら
見ているのも愉快だった。
ピトッ、ピトッと音などはしなかったけれど、そう聞こえた。
そんな日は會津では立春をとうに過ぎた三月にようやく訪れる。

つららを故郷では「からんこりん」とも言った。
一番成長したつららを捥いで、居並ぶ子分のつららを木琴に見立て、
親分つららで右から左へグリッサンドする。
「からんこりん」がいくつも聞こえる。

軒下に生えたからんこりんは敬遠したが、スキー場(と言ってもリフトなどは
ない、ただの山の斜面)で窪地に積もった雪がカールして庇状になったところや、
斜面の段状になったところの雪の庇から生えたからんこりんはいかにもうまそうで、
喉が渇くと捥いで食べた。

父は、

軒下の氷柱からんこりんと落つ

と詠んだ。
私は、

からんこりん氷柱鳴りけり口の中

とでもしておこう。


追記

上の拙句、

頬張りて氷柱鳴りけりからんこりん

もあるだろうな。
こちらの方が元句の川柳臭さが緩和されるか。



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本当の、本物の、道徳

昔Mark Petersenさんの本を読んでいて、アメリカ社会の一部では、
「精神的・宗教的なtramp(放浪者、宿無し)」であることは唾棄されるという
内容のことが書いてあって、日本人が「無宗教です」と簡単に言ってしまうことの
危険を間接的に説いていた。

それは、欧米社会では道徳というものがキリスト教に基づいているから、
「無宗教」と言ってしまうのは類推的に「不(無)道徳」に結びついてしまうと
いうことなのだ。精神的・倫理的規範がないのではないか、と。

これも昔、幕末に日本の武士がアメリカに使節団として行き、その威儀、
立派な振る舞いにアメリカ人たちは驚いたというエピソードに触れた。
つまり未開の国の者が、なにゆえこのように行動が「civilized」なのか不思議に
思ったということだ。その興味が後に新渡戸の『Bushido』出版につながって
いくことになる。

その立派な、文明化された振る舞いは、まずは儒教の影響だと言えようが、
そればかりではもちろんないと思う。仏の教えも大きい。
しかし仏教や儒教が入る前から、日本列島に住む者たちの間に「和」を
尊び目指す精神はあったに違いないと思うのだ。それゆえ異なる「くに」や
部族の者たちと交わる時、いかに戦を避けるか、争いは望んでいないかを
態度で示すことが必要だったはずだ。それには交渉する者の徳が決定的に
必要だったと思う。

ところでWASP的価値がまたぞろTrumpの登場により脚光を浴びそうだ。
世論調査では、今回の7カ国対象の入国禁止令を支持する人の方が上回っていて、
なるほどデモが起きているのはほぼ東部と西部の民主党地盤のところだけだなと
改めて思った。Trumpを大統領に押し上げた人々は喝采しているのだ。

面積的に言ってしまえば、アメリカはほぼすっぽりTrump=共和党優勢の
州で埋め尽くされている。南部の「P」の人々は伝統的に保守も保守、
キリスト教原理主義とも言えるような驚くべき見解(進化論否定とか)を
持っている。

それはいいとしても、南部などの超保守派「P」の人々は、聖書に書かれて
いることを墨守するなら、なぜ隣人を愛さず、贅沢・貪欲を戒めないのか。
本当に素朴な疑問だ。(「殺すなかれ」については措いておく。)

聖書に書かれていることをすべて信じ、またすべての教えを実行することなど
無理だと仮に反論されたとしよう。そのとき「お前がもし仏教徒なら、
ブッダの教えのすべてを守れるか」と逆に質問されるかもしれない。
私なら、「無理ですね、それが人間だっていうことですね」と言うしかない。

しかし、父の會津西部方言を集めた本にある、個々の方言が実際に使われたシーン、
父の記憶に鮮明に残るシーンの中に、「どなっつぁまもこなっつぁまも、まずまず」
にまつわるものがあるー

昔、父の父、すなわち私の祖父の店に客が来て、祖母が「お茶飲まんしょ」と勧めて、
買い物の後ひとしきり祖父や祖母と世間話などをする。店には他の客もいて、
その人は腕時計のショーケースを覗いていたりする。茶を飲み干し、辞去する客は
そのとき、祖父母ばかりかその他の客、店員も含めて、

「どなっつぁまもこなっつぁまも、まずまず」

と言うのである。「どなた様もこなた様も、まずまず(お元気、お達者で)」
という意味なのだ。この「まずまず」は「まあまあ」ではない。「まずはまずは」で
あって、「まず第一に、まずはともあれ」を2回重ねて言っているのだ。

私もチビの頃、この景に出くわしたことがある。
在郷(田舎の田舎)から田舎の商店街に出てきた「超田舎者」というべき
おじいさんやおばあさんが、居合わせた他の見知らぬ客の健康すら祈り、
頭を下げて、辞去していくのだ。

この心根のやさしさ、素朴な善意こそ(和顔愛語と仏教では言う)、
現代の多くの「文明人たち」が失っているものではないだろうか。

私が目撃した「どなっつぁま」おじいさんも、とっくに他界されているだろう。
農作業で腰が曲がった、歩行も少しぎこちない背の低い細身のご老人だった。
しかし、皺だらけの顔は柔和そのもの、「どなっつぁまー」を口にするときの
慇懃さは本心からの挨拶だとチビすけの私にも十分思わせた。この善良で素朴な
おじいさんは、きっと安らかな最期を迎えられたろうと信じる!

このご老人は、きっとご両親からそう躾けられたに違いない。
そのご両親はまたそのご両親から・・・。
そこに本当の、本物の、道徳がある。



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ちょっと前のT Hotelの面接で

T: はい、次。
A: 初めまして。私はシリアから来ましてー
T: なに、シリア?優遇されるって思ってんのか。
A: 優遇って・・・。
T: 地元で真面目に働けよ。お国の復興が俺の会社に来るより大事だろ。
  難民だからって優遇しないよ。お前、何派だ、宗派は。
A: シーア派です。
T: じゃ、アサド側じゃねぇか。今ロシアの手借りて優勢なんだから、戻れ。
  大体イスラム教徒ってのは、ジハーディストだからな、基本。
A: いいえ、そんなことはありません。イスラム教は平和的です、元来。
T: お前らがやってきたこと胸に手ぇ当ててよく考えてから言え、この。

T: はい、次。
B: 初めまして、私は両親がスロヴェニア出身でしてー
T: はい、採用。
B: え?
T: あ、メガネ取ってみて。んー、どっちもいいな。君、秘書課ね。

T: はい、次。
C: 初めまして、カルロス・イバニエスです。
T: おい、悪党、どのツラさげて面接に来た、この。
C: は?スペイン語堪能な者求むって・・・。
T: メキシコ人のスペイン語なんて要らね。大体お前、不法移民の2世じゃねぇか?
C: いいえ、もう何代も前に帰化しています。
T: ふん、タコス売ってか。どうせ仕事なんかしねぇだろ、シエステ野郎が。
C: 偏見です!
T: んじゃ、俺が大統領んなったら壁造っから、職人でもやれ。向こう側落ちたら、
  帰ってくんな。

T: 次!
D: 初めまして。Sam Tanakaです。
T: おい、日本車の大量流入、どう思ってんだ。
D: え?
T: えじゃねぇよ。不公平だろ、日本車ばっかこっちに入って、アメ車はちっとも
  そっちに出て行かない。
D: 私、日系5世で、アメリカ人です。クルマもシボレーですよ。
T: ふん。じゃアメ車の優秀性は知ってるな。
D: はい。でも日本みたいな小さな国で運転するにはちょっと・・・。燃費もー
T: やっぱりお前は敵性国民だな。Reservationにまた入りたいか?
  試験の点数は、やたら高いな。優秀だ。でもな、お前が我が社に入ったら、
  そこでのsecurity経費、払ってもらうぞ。
D: はあ?
T: 当たり前だろ、守ってやってんだ、代価は払え。お前だけだろな、今回の採用で
  入る日本人は。とすっと、一ヶ月800ドルだ。安いだろ。NATO加盟国出身の
  従業員も払うんだ。でもな、日本出身者は割り増しだ。はい、次!

E: 初めまして。ウィスコンシン州から来ました、フレッド・シュミットです。
T: おお、ドイツ系移民の血筋だな。歓迎、歓迎、俺んちもドイツ系なんだよ。
E: ああ、そうですよね。
T: メルケル、どう思う。
E: アンヘラですか。彼女は立派です。難民を助けるのは当たり前のことだって。
T: はい、不採用。出てけ。
E: Dangerousなのはムスリムの難民とかじゃない、あなたですよ、ドナルド。
T: おい、誰か、こいつを摘み出せ。
E: 恥を知りなさい!
T: おい、ウィスコンシン州のドイツ系移民の子孫は国内移動禁止だ、
  俺が当選したら大統領令を出すからな!
F: 社長そして大統領候補、それはやりすぎですって!やめてください!
T: ・・・F、お前の先祖はどっから来た。
F: え?スコットランド系ですけれど、ノヴァスコシャ開拓時代に母国を出たって
  いいますからだいぶ古い家系です。
T: スコットランド人もアメリカから追い出してやるー!
F: あーた、あーたのお母さん、スコットランド系でしょ。
T: あ!・・・父親がドイツ系で母親がスコットランド系というアメリカ人しか
  信用しない・・・・・あとスラブ系のデルモ美人。
F: それじゃ全然支持広がりませんよ。
T: ドイツもこいつも、ジャーマンしやがって。スコッチは俺サマに敬意を払え!
F: その程度のユーモアじゃ、頭疑われますよ。
T: 俺に教養だの高度なユーモアセンス、人品の良さだのを期待するなんてアホだ。
  そうじゃないから俺は革命的な大統領になるんだ。優秀なヤツが大統領を
  やったって凡庸な大統領にしかなれないだろ!逆を行くんだよ!
F: それはある意味正しいですが・・・きっと一年もちませんよ。
T: お前、大統領の権限を知らないのか。どれほど強大か。弾劾だの、支持率低迷
  だので俺を引き摺り下ろそうってぇことんなったら、俺は・・・。
F: 言わないで、ドナルド。<さもないと>・・・。
  Some knight will come zipping along and pierce the
  feebleminded dictator.
T: そんな英検準一級以上のレベルの英文を言うな!分からん!



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蹉跌集め -7- [小説]

7

「アルコールと一緒に風邪薬を大量に飲めば、毒性のある代謝産物ができ、
中毒症状を起こしてしまいます。」

ちょうど回診に来ていた医師が言った。

「吐いたからよかったんです、この程度で済んでね。
ただ、吐瀉物で窒息するっていうことも有り得ましたから、
発見が早くてよかったですよ、ええ。」

「発見者は誰だったんですか?」

周平が看病する幸嗣の姉に訊いた。

「大家さんなのよ。ただ、その大家さんによると、若い女性に呼び出されたって。
その子、名前も言わず、救急車に幸嗣が乗せられるといなくなってたって。」

「若い女って、悠奈じゃないの?」

ケンスキーが言った。

「それはありうるな。」

芳樹が同意する。

「一緒にいたのか、それとも駆けつけたのか。」

一同はそのとき光がいないことに気づいた。

「あれ、あいつどこ行ったんだ。」

そのとき、意識混濁状態の幸嗣が唸り声を上げた。

「悠奈ッ!ひかりぃぃぃッ!」

一同は、幸嗣、悠奈そして光の間に、自分たちが知る以上の何かがあることを
思い知らされた。

「あのリハのときの対立だけじゃ全然説明がつかんよな。」

ケンスキーがポツンと言った。

「悠奈を巡る愛憎だろう。」

芳樹が断言した。


*

悠奈は中野坂上の自分のアパートで泣いていた。
「すぐ行く」と光からメールが届く。
悠奈はさらに大きな声で泣いた。

光はそう金もないのに、高井戸から中野坂上までタクシーに乗った。
五日市街道から青梅街道に出て、35分ほどで着いた。
悠奈の部屋はいわゆるワンルーム・マンションの3階に在った。
階段を駆け上がる。
ドアは開いていた。

「悠奈!」

光がすぐにベッドの上で俯せで泣いている悠奈に駆け寄った。
何も言えない。
光はただ悠奈の背中に覆いかぶさって彼女の頭を撫でた。

二人は何も言わないままずっと同じ体勢をとっていた。
何十分も、何十分も。

光は窓の外がかなり暗くなっているのに気づいた。
山手通りを行き交う車の音が暗くなるのに反比例して大きくなったような気がした。

「幸嗣ね、命に別条はないってさ。」

光が呟いた。

「知ってる。あたし、救急車には乗らなかったけれど、すぐに病院に行ったの。
お姉さまが来る前に、先生から死ぬことはないって教えてもらって、
安心して帰ったの。」

「そうだったんだ。」

光と悠奈はまたしばらく沈黙したが、光が口を開いた。

「あんとき、幸嗣、俺たちが一緒なのに気づいたんだな。
まさか・・・まさかあいつが俺んとこに来るなんてー。」

悠奈の背中が呼吸が荒くなって上下に揺れ出した。
同時に嗚咽が始まった。
光は悠奈の背中を摩る。

「でも、幸嗣とお前は完全なステディだったわけじゃないじゃないか。
確かに横恋慕して、奪(と)っちゃったっていうことだろうけど、
でもそんな・・・あそこまでのことをさせちゃうほどのことなのか?」

「あ、あたしねッー」

悠奈が肘をつき両こぶしを額に当てて言った。

「呼び出されたの、お昼頃。」

「え?」

「俺は死ぬって。最後にお前に会いたいって。」

「そ・・・そうだったのか。」

「酔っていてね。半狂乱だった。ほんとに自殺しちゃうって思って、
あたし、大学からすぐ飛んで行った。そしたら、先輩、笑って出迎えてね。」

「笑って?」

「悠奈、俺は高望みの身の程知らず野郎だなって。二浪して入ったのは大学で
一番入り易い学科で、お前は現役で大学の看板とも言える英文科、俺は専攻には
なんら興味ないからサボってばっか、お前はYeatsが好きだとかって、もう、
もともと俺とは向学心が違う、出来が違うしなって。」

光はゴクリっと唾を呑んだ。

「光はお前にふさわしいよなって。初めてお前を光に会わせた時、光はすぐに専攻は
何ってお前に訊いた。英文学で、特にYeatsが好きってお前が言うと、
ああ、

Cast a cold Eye
On Life, on Death.
Horseman, pass by!

のYeatsねって、詩を諳んじたろって。あんな反応、俺は逆立ちしたってできやしない、
今言えたのは、調べたからだ。お前が来る前に。訳せたよ、俺でも。

冷たい視線を投げかけよ
生に、死に
騎手よ、過ぎ行け!

って。」

そう言って、悠奈は突っ伏して再び泣き出した。


<つづく>




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Standardなんて変えられる

さて、復習テストもできましたのでー

小林よしのりさんが、globalism不信ゆえにトランプを支持していると。
それはないだろう、と私は思います。
「アメリカのポチ」である日本政府に腹を立て、自主防衛こそと意気込む小林さんの
気持ちは筋が通っていて理解できます。また日本固有の制度=天皇制を文化の根幹と
して長く「国体」としてきたこの国のかたちをAmericanization=globalization
ないしglobalismから防衛したいという気持ちも一定の理解ができます
(ただし今上天皇のようなお方をずっと上に戴くという条件で)。

トランプがアメリカ第一を掲げ、浅い歴史であれ<彼が>偉大で美しいと
思う自国のlegaciesを護りたいという姿勢が、小林さんの保守主義と図式として
一致するからでしょう。

悪いところもあるが、基本的な政策は正しいと小林さんはトランプを擁護します。
でもアメリカ第一主義が排外主義や宗教差別ということなら、小林さん、
本当に両手を挙げて支持できるはずはないでしょう。

トランプが複雑であるものを単純化することで<こぼれてしまうものごと>に
十分配慮できないのは、結局彼の頭が単純だからなのです。
本当に、本当に、ノーベル賞受賞者をダントツに出す世界に冠たる科学の国が
こんな小学生並みの思考・行動をする大統領を戴いてしまったことが今でも
信じられません。

Globalismが各国や地域の経済ばかりか伝統的な文化をも侵食してしまう傾向に
あるのは疑いありません。しかしその傾向に全く抗えないわけでもない。
Globalな経済システムが各々の国々の文化、精神をも合理化してしまうのは
阻止できると私は思っています。しかしそれは保護主義や鎖国とかによるのではない。

日本なら、農村共同体の文化こそが<日本らしさ>そのものと言え(まあ、都の
文化もそうなのでしょうけれど、それを支えたのも農村ですからね)、
むろん旧弊はあるものの、全体としては足るを知る、環境フレンドリーな文化です。
例えば自分の村に流れる川が汚染されてしまったらおしまいですから、
断固として環境保全をする姿勢など、どれほど今の時代でも必要なことか。

その農村を支える農業こそがグローバル化の波にさらされているー
そこは断固として、彼らが川をずっと守ってきたように、農業を守るべきです。
日本の農業、農村形態こそglobal standardになればいいのです。
Globalizationがすべて経済のことであって、それで文化もやられてしまうと
考えるのは短絡であり、単純に過ぎます。

そんなことぐらい、明晰な小林さんならお分かりでしょうに。

肝心なことは、globalismとは、地球規模で、全人類単位で、
まさに「地球はひとつ、人類は種としてひとつ」であることを認識し、
その認識の下でひとりひとりが行動することでもあるのです。
多様性を駆逐する貧困な精神ではなく、その逆のヴェクトルにしうる。
地球はひとつ、人類は種としてひとつであるからこそ、
豊かに存在する生態系があるのを、また同じように豊かな人間文化があることを
<うれしく>思える人類がこの世にはびこることです。


なにしろ本当に世界はとんでもない超大国指導者を抱えてしまったのです。
対立がこのままではどんどんと鮮明になり、先鋭化していきます。
どんなに一部政策が良くても「反トランプ単純精神」で世界は一致していくべき
ですが、追い詰められたら一体彼が何をしだすか、それが本当に予測できない。

暗澹たる気持ちになります。




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蹉跌集め -6- [小説]



光はもちろんもう気づいていた。
自分が悠奈と一緒にいたのを幸嗣は知ったのだ、と。
密かに横恋慕し、さらに横取りした自分は、どういうわけだか後ろめたさより
それ以前からの幸嗣に対する優越意識が増していくのを感じていて、
なにかにつけ「ほら、悠奈にふさわしいのは俺の方だ」と思うようになり、
幸嗣に対しむしろサディスティックになっていく自分を抑えられなかったのだ。

悠奈は専攻が英文学で、光の英語力を彼の周辺では誰よりも正当に評価できた。
幸嗣のラブソングである『'Cause You're Always On My Mind』の歌詞は
もちろん光が書いた。幸嗣の思いを忖度して書いている裡に、その詩が、
去年夏に紹介され、それまで二、三度打ち上げの場などに来ていた悠奈への自分の
想いになっていると気づいてから、光の密かなアタックが始まったのだ。

前回のギグの後、打ち上げで光は「'Cause You're Always On My Mind is
NOT Koji's. It's mine. I mean, its lyrics.」と紙の切れ端に書いて、テーブルの下で
隣り合う悠奈に渡した。悠奈はそれをすぐに読んで、光をじっと見つめて
微笑んだのだった。

さらに光は書いたー

「I sang well...I hope you admit that. That's because the lyrics were written
by meー the thoughts were all mine. It's your song.」

悠奈はこの決定的なセリフに心の周りに巡らせたフェンスを崩された。
光がそのときから自由に入ってくるようになった。

悠奈が幸嗣の自殺未遂を知ったら、一体どうなってしまうかー
そのことだけが光の不安だった。強烈な。


「悠奈にも知らせないとな。」

周平が車の中で言った。

「ああ、そうだな。けど、誰かメールとかできる?」

ケンスキーが言った。

「芳樹は?」

「いや、連絡先、知らない。」

「光は?」

何も言わない。

「おい、光。お前、あれぐらいのおちょくりだけだったら幸嗣の自殺未遂の原因な
はずぁねぇんだから、落ち込むなよ、そんな。」

周平が言った。

「言葉上のおちょくりだけならな。」

芳樹の声は乾き切った東京の冬の空気を鋭く切り裂くように響いた。
そう感じたのは光だけだったが。

「なあ、光、悠奈の連絡先知らない?」

周平が再び訊いた。

「知らない。」

光は力なく返事をした。

車は246から環8へ入り、あとはずっと真っ直ぐ北上していくだけだ。
その環8が甲州街道と交差するところ辺りに幸嗣のアパートが在る。
そこを過ぎれば高井戸で、ナビによれば病院は井の頭線の高架手前で左折して
間もなくだ。

「もうちょっとで着くぞ。」

周平が言う。

光は俄かにワナワナと震え出した。


<つづく>




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